敵は本能寺に在り（ことわざ）の由来

読み方：てきはほんのうじにあり

日本の歴史には多くの出来事やエピソードが散りばめられており、その中から多くのことわざや言い回しが生まれてきました。「敵は本能寺に在り」という言葉も、日本史の重要な出来事を背景に持つことわざの一つです。この記事では、この言葉の由来と現代における意味を探ります。

「敵は本能寺に在り」とは

「敵は本能寺に在り」は、予想外の場所や状況での突然の危機や裏切りを示唆することわざです。直接的な翻訳では「敵は目の前にいる」という意味合いを持っています。

このことわざの背景には、戦国時代の激動の歴史、特に「本能寺の変」が関連しています。

織田信長は戦国時代の終焉を迎える中心的な存在であり、天下統一を目前にしていました。彼の活動は、日本の歴史に大きな影響を与えたと言えます。

1582年、織田信長は京都の本能寺に滞在していました。その時、彼の部下であった明智光秀が突如として蜂起し、信長は本能寺での戦闘の末に命を落としました。これが「本能寺の変」と呼ばれる出来事です。

「敵は本能寺に在り」の言葉は、信頼していた部下である明智光秀の裏切りという、予想外の危機を表現しています。これは、信頼していた相手や予想していなかった場所からの突然の危機を意味するようになりました。

現代では、このことわざはビジネスシーンや日常生活の中で、意外な危機や裏切り、突然のトラブルを指して使われることが多いです。

競合企業からの意外な提案や、信頼していた部下からの突然の辞職など、ビジネスの場面での予想外の出来事を指して使用されることがあります。

友人や家族からの予想外の意見や行動に対して、このことわざを用いることがあります。

「敵は本能寺に在り」ということわざは、日本の歴史の中での重要な出来事を背景に持つ言葉です。その背景を知ることで、その深い意味や現代における使い方をより理解することができます。歴史の中の教訓として、予想外の危機や裏切りに常に備え、警戒心を持つことの大切さをこのことわざは教えてくれます。